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人生このままでいいの?働くママもぶつかる悩み~ミッドライフ・クライシス~
ちょこみんと
40代になると、子育てや仕事など環境の変化に加え、体力の衰えを自覚するようになります。そんな日々に漠然とした不安や焦りを感じることはありませんか? それは、もしかしたら「ミッドライフ・クライシス」かもしれません。今回はその「ミッドライフ・クライシス」についてご紹介したいと思います。
ミッドライフ・クライシスとは
カナダの精神分析学者エリオット・ジャックスの研究報告によると、ミッドライフクライシスとは40代から50代にかけて起きる心理的な葛藤のことで、日本では「中年の危機」「中年の思春期」などと呼ばれています。40代といえば人生の折返し地点、肉体的にも精神的にも衰えを感じ始め残りの人生を意識する中で「自分はこのままでいいのか?」「なんのために生きてるのか?」など悶々と考えた末に、思春期さながら無茶な行動を取ったり、うつ病になったりする、それがミッドライフクライシスなんだそうです。これは男女問わず、誰にでも起こりうることで80%の人が経験するともいわれています。
ミッドライフ・クライシスの兆候
ではミッドライフクライシスに陥った人は、どんな兆候があるのでしょう。一例をまとめてみました。
- 身体を鍛える、ダイエットに励む
- 新しいスポーツを始める
- 流行のファッションに手を出す
- 整形手術をする
- 仕事を辞める
- 衝動的に離婚する
- 不倫をする
- SNSにハマる
身体を鍛える、スポーツを始めるなど、一見すると良いことのように思えます。もちろんそれらを始めたことにより充実した日々が得られれば、それは良い結果と言えます。ですが、ミッドライフクライシスの場合、「やりすぎじゃない?」と言われるほど身体を鍛えたり、「何か違う・・・」と次々と新しいスポーツに手を出してみたりと、周りから心配されるような状態になるという特徴があるのかもしれません。
ミッドライフ・クライシスが起こる背景
40代頃から少しずつ老眼や、女性ならば更年期の症状が出始める時期です。昔と違い思うようにからだを動かせなくなり体力の衰えを感じ始めることで、「老い」を直視できず、まだまだ若くいたいと整形や必要以上のダイエットなどの極端な行動に走ってしまうようです。
また40代から50代は、子どもが進学や就職するなど子育てがひと段落する時期。子ども中心だった生活が一変し、生きがいを見失う人もいるかもしれません。また、親や祖父母の介護、看取りを経験する時期でもあります。家族の問題は心身ともに疲労しやすく、うつ病や突然の離婚などの行動を引き起こす可能性があるといわれています。
ミッドライフ・クライシスの対処法
ミッドライフ・クライシスですが、全ての人が深刻な状況になるとは限りません。とはいえ、いつもと違う心身の状態を感じたら、深刻になる前に少しずつ対処していきましょう。
- ミッドライフ・クライシスを自覚し受け止める
- 衝動的な行動を起こさないように注意する
- 心身ともに不調を感じたら迷わず医療機関に相談する
- これからの人生でやりたいことを書き出してみる
おわりに
ミッドライフ・クライシスは第二の思春期、老いに怯えてあがいても仕方ありません。いま抱えている悩みや不調は、年齢や環境の変化のせいと割り切って、受け流しましょう。子育てや仕事に追われ、誰かのために尽くしてきた日々にひと息ついて、自分のための時間を大切にしてみてください。